親亡き後信託

親がなくなった後の悩みーこどもの財産管理をどうしたらいいですか?

第1 親亡き後のこどもの支援信託

 1 総論

  〇 障碍をかかえている親の最大の悩み

  〇 解決の道筋をつけてあげたい

  〇 家族信託の基礎となる事柄

  〇 遺言信託から信託相談へ

  〇 支援者である親も高齢者となり、高齢者自身の支援も同時必要

   → 支援信託、福祉型信託、何らかの手当が必要である。

 2 2つのタイプ

  〇 母子家庭的タイプ

   〇社会と接触を持たずに生活をしているので、何らかの支店の仕組みを考えているののの支援者の心当たりがなく利用が限定される。受託者が本人及び法人である。

   〇施設や親の会に入ってしまい、難しい信託の話しを受けても真剣に話しを聞いてくれない。

 3 信託の当事者

  〇委託者、受託者、受益者

  〇信託管理人、信託監督人、受益者代理人

  〇委託者

   〇委託者は、信託にあっては必ず登場、信託財産を出捐。通常は、こどもの親である。一般の人が委託者になることはない。

   〇受託者

    委託者かつ受託者としての地位の人も。家族信託の中心人物。信認義務という厳格な義務と責任をもって信託事務を遂行すべき立場

  〇実際の受託者

   〇親族の中の堅実な人

   〇一般社団法人

   〇受益者1名のみの信託財産を管理する株式会社

 4 信託業法

  〇業として行うには免許が必要

  〇弁護士が行うのは現実的ではない

  〇営利と反復継続

  〇弁護士が民事信託の受託者となるのは相当ではない

 5 信託の受託者

  〇受託者は、契約や遺言に従って信託行為が定めた内容を実現するために権利及び義務を負っている。

  〇受託者と委託者の信頼関係

  〇信託事務遂行

  〇善管注意義務

  〇忠実義務

  〇公平義務

  〇分別管理義務

  〇報告義務

  〇帳簿作成、報告、保存義務

  〇信託報酬に関する通知義務

  〇信託業法の解釈は判例での残された問題

  〇信託事務代行者

   →弁護士に代行をまかせても丸投げはいけない

  〇他人の財産を事実上預かるわけで自己名義になっているのであるから分別管理義務が生じる。

 6 信託の受益者

  〇受益者は、支援が必要な者

  〇受益者は、障碍者で財産管理ができない人

  〇知的障害、精神障害、発達障害、高次脳機能障害

  〇問題は「浪費癖者」

  〇早々と兄弟姉妹に迷惑をかけるのは忍び難いので、少しずつ遺産をわたしてやりたい、と考えている事例

  〇長期財産管理機能を有する家族信託

  〇正に親の願いを叶える法的仕組み。信託契約にするケースや遺言信託にするケース。

  〇遺言信託を設定しているケースもある

  〇遺留分減殺請求をされると不動産売却が必要になる

 7 親亡き後支援信託の信託条項

  〇必要な信託条項等

  〇こどもが亡くなったとき終了

  〇遺言信託の場合は信託者はいない

  〇契約の場合、後見人が付き添うという場合は、一部消滅させるという特異なものもある

  〇信託監督人及び受益者代理人(民事信託の福祉型信託)、受益者保護関係人とその権限や義務の内容

  *この種の信託では、受益者代理人は不可欠であり、おかなければ「福祉型」とは到底いえない。

  〇信託財産の管理の方法や運用方法など管理上必要な事項(自宅として使わせるのか、賃貸であるのか、株式は議決権か指図権か、管理や運用の方法、預金のみにするのか。活用もできるのか。)

 

 8 必要な信託条項2

  〇配分

  〇変更

  〇指定変更

  〇残余財産

  〇清算

  〇受託者及び受益者保護関係人の報酬

   〇後継ぎ遺贈、本人であるこどもに財産を相続させないことが多い。したがって、残余財産の帰属は特に重要。

 9 信託行為

  〇要式行為ではない

  〇遺言信託

  〇自己信託

  〇支援信託の信託行為の決め手は受託者の選任次第

   〇今いなければ遺言信託、自己信託

   〇適任者がいれば、信託契約が勝る

   〇50年間生きる信託

10 50年間生きる信託を創造

  〇例えば、障害を持つこどもの親の信託相談

  • 障害を持つこどもに全財産を相続させたい

〇信託

  • こどもが死亡したらその財産を甥夫婦に残したい

〇信託

  • 自分の老後の支援を甥夫婦に託したい

〇任意後見契約、一部は信託を活用

  • 自分と子の死後事務を託したい

〇死後事務委任契約と信託契約を併用

  • 子がひとり残ったらすべての財産をつかってもよいから最善支援ということ

〇法定後見

   〇遺言、税制、法定後見も精通している必要性

  →信託創造は、文案を作成して不動産登記をして、信託口を開設することではない。30年後、50年後も。